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パニック障害とは
パニック障害は、体自体は健康でありながら、急な呼吸困難やめまい、動悸などのパニック発作を何度も起こす疾患です。発作が起きることが怖くて、乗り物に乗れなくなったり外出が難しくなったりします。飛行機や車、電車内に加えて、会議室や歯科医院、美容室などの閉ざされた場所で発作を起こす場合が少なくありませんが、その場所から出て安心した時に症状が現れる場合もあります。
症状が長期間に及ぶと、出社や外出が難しくなったり、うつ病を併発したりすることで、社会生活に支障をきたします。滅多に起こらないような疾患ではなく、日本では1~2%の確率で発症します。早い段階で治療すれば、完治する可能性があります。
パニック障害に
なりやすい人の特徴は?
次のような傾向がある性格の方は、パニック障害を発症する可能性が高くなります。
几帳面、完璧主義
勉強や仕事、さらに他の人が適当にすることまで真面目にする方は、能力の限界を超えてしまうことが少なくありません。完璧にできないことを気にし過ぎて無理をしやすいので、大きなストレスになってしまいます。
精神的に追い詰められている
パニック障害は、トラブルの渦中にいるなど精神的につらい状況が続いている場合や、家事や育児、仕事などが忙しすぎる状況で発症する場合が多いです。精神的につらい状況で不安が強くなることによって、パニックを引き起こします。
感受性が高い
感受性が高く、美しいものや楽しいことに対して人よりも強く心を動かされる方は、他人や自分の悲しみや辛さを感じやすい傾向にあります。悲観的な出来事が続くと、憂うつな時間が長くなり、少しずつストレスが蓄積されていきます。
周囲の反応を気にする
社会生活をスムーズに送るためには、周囲の目を気にして気遣いができることは重要です。しかし、先々のことに対して必要以上に不安や心配を感じ、周囲の評価に一喜一憂する状態になると、ストレスになります。
強いこだわりがある
強いこだわりを持つ方は、ご自分の得意なことや好きなことに大きな満足感を得ますが、苦手で嫌いな問題に対しては、不安を強く感じる傾向にあります。また、その問題を解決できなかった場合には、自信をなくしたり憂うつになったりしてストレスを感じてしまいます。
睡眠不足、過労状態
睡眠不足や仕事などで疲弊すると、パニック障害を発症する可能性が高くなります。
疲労物質である乳酸は、パニック障害の発症に繋がると考えられています。
うつ病になったことがある
うつ病の発症経験がある方は、パニック障害が現れる可能性が高くなります。
また、自律神経失調症でも、同じように発症しやすくなります。
パニック障害に
なりやすい性別
パニック障害は、国内で1~2%の確率で発症しています。女性の方が男性よりも約2~3倍発症しやすいとされています。理由ははっきりとは判明していませんが、更年期や生理前にパニック発作が起きる傾向があることから、女性ホルモンも関与しているとされています。
パニック障害に
なりやすい年代
パニック障害は、男女ともに20~30代が最も発症しやすく、60代になると少なくなっていきます。発症時の年齢は、女性では30代が最も多く、男性はそれより少し若いことが多いです。
パニック障害の症状
- 吐き気、嘔吐
- 体がふらつく、めまいがする
- お腹の不快感、胃が痛い
- 恐怖感、不安
- 自分を見失う
- 息苦しい、動悸がする
- 汗が出る
- 頭から血の気がひく
これらの症状が不意に現れて、何度も発作が起こります。
パニック障害には、次のような段階があります。
パニック発作
何の前触れもなく、めまいや吐き気、不安、息苦しさ、動悸などの症状が現れます。
予期不安
発作が治まっても、常に「いつ再びパニック発作が起こるか分からない」という不安感があります。
パニック障害の原因
パニック障害の原因は、まだ明確には判明していません。
脳に何らかの異常が生じることで、命の安全を守る脳の警告(アラーム)機構に障害が起きて、発作を引き起こしている可能性も考えられています。
また、グルタミン酸やセロトニン、ノルアドレナリン、GABA(r-アミノ酪酸)などの脳内神経伝達物質、体質が要因であるとも指摘されています。
パニック障害の治療
パニック障害では、発作が起きない状態をキープすることが、治療の重要なポイントです。薬物療法で発作を起こさないようにした上で、不安や苦痛に対して精神療法を実施します。
薬物療法
神経伝達物質であるセロトニンに作用するSSRIや少量の抗不安薬などのお薬を使います。
継続的にお薬を飲んで、パニック発作を起こさないようにします。
精神療法
パニック障害に対して行う主な精神療法に、認知行動療法があります。発作を引き起こす原因を調べて、それに応じた対処法をアドバイスします。
例えば、まず「電車に乗ると発作が起こる」という歪んだ認知をはっきりと自覚し、「実際に電車に乗っても、発作が起こらなかった」という経験を事実として受け入れていく方法がとられます。