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持続性気分障害
(感情障害)とは
持続性気分障害は、うつ病の診断に当てはまるほど症状は強くはないですが、やる気が出ない、イライラする、憂鬱な気分になるなどの症状が少なくとも2年間持続する疾患です。
持続性気分障害では、1日にわたって気分が上がらず、疲労感などを感じます。
持続性気分障害の原因
持続性気分障害の原因は明確には分かっていません。
仕事場、学校、家族などの広い人間関係が関わっているとも言われています。
また、心配性になりやすい方などはうつ病や持続性気分障害を発症しやすいと考えられています。この性格の傾向は、神経症傾向と呼ばれます。
しかし、性格のみで持続性気分障害を発症するわけではありません。
持続性気分障害と
うつ病の違い
持続性気分障害とうつ病はいくつか共通点がありますが、異なる点は以下の4つです。
- 持続性気分障害は症状が比較的軽い傾向があります。
そのため、うつ病の診断基準に合致しない場合でも、持続性気分障害と診断されることがあります。 - 持続性気分障害は、長期間にわたって症状が持続する特徴があります。
一方、うつ病は症状が2週間以上続くと診断されますが、持続性気分障害は症状が2年以上続く場合に診断されます。したがって、一度うつ病と診断されても、後に持続性気分障害と診断されることがあります。 - 持続性気分障害の患者は通常、常に落ち込んでいると感じることが多いです。
一方、うつ病の患者はそれをあまり訴えない傾向があります。 - 持続性気分障害の場合は主観的な徴候が目立ちます。
うつ病の症状は主に客観的なものとされています。
これらの違いを考慮しつつ、医師は総合的に診断します。
持続性気分障害
(感情障害)の症状
1日中鬱々とした気持ちになり、気分が晴れる日がこのような状態の日よりも少ない状態が少なくとも2年間持続します。
青年や子どもではすぐに怒るような状態になることがあり、少なくとも1年間持続するとされています。
以上のような気分の症状以外にも、次のような症状が複数見られます。
- 自尊心が低くなる
- 寝過ぎる、もしくは眠れない
- 絶望感
- すぐに疲れる、気力が上がらない
- 食欲減退、もしくは上昇
- 決断力が落ちる、集中できない
特徴と併存しやすい病気
一生の中で発症する確率は6%程度と報告されています。
また、パーソナリティ障害や他の不安症も併発することがあります。
このような苦痛な状態から抜け出すために、アルコール依存症などの依存症になってしまう方もいらっしゃいます。
できる限り速やかに治療を始めれば、症状の再発や増悪を予防できます。
持続性気分障害の治療
薬物療法
持続性気分障害の薬物療法では、不安やうつ症状を改善するためにSSRIと呼ばれる抗うつ薬などを用います。
お薬だけで持続性気分障害が治癒されるわけではなく、お薬は夜に眠りやすくしたり生活リズムを整えたりするなど、症状に向けての対症療法を行うためにも使います。
抑うつ的な気分を和らげるためには、お薬以外の治療方法も並行して実施することが大切だと言われています。
精神療法
持続性気分障害に対しては、薬物療法に加えて精神療法を同時に行えばより効果が高まります。下記では精神療法について説明いたします。
対人関係療法
対人関係療法では、対人関係の中での患者様ご自身の感情に注目します。他人の言葉や行動によってご自身がどのような感情を抱いたか治療中に見つめ直します。
治療中に学習した対人関係の対処法を日々の生活の中で活かし、患者様ご自身が自信を持つことが目的です。
支持的精神療法
支持的精神療法では、カウンセラーと話して、カウンセラーが共感することでご自身の感情を整理し、問題解決能力を育てます。助言されてもうまく活かせない方、頭の中での整理が難しい方、ご自身の感情を言葉にしたい方などは、支持的精神療法がお勧めです。