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統合失調症とは
統合失調症とは、誰かに常に監視されている気がする、幻聴が聞こえる、気持ちや考えがまとまらないなどの状態が継続する精神疾患です。1%程度の確率で発症するとされており、珍しい疾患ではありません。好発年齢は思春期から40歳頃です。専門的な治療を続ければ症状をコントロールしながら社会生活を送ることも可能です。
統合失調症に
なりやすい人は?特徴は?
ストレスに弱い方、過度なストレスがかかっている方、周産期の方、特定の性格傾向や遺伝的要因がある方は統合失調症を発症しやすいと言われています。
個々の生まれつきの要因と経験したストレスの程度も関連していると考えられ、ストレスの程度は、そのストレス自体の大きさと、そのストレスに対する個人の耐性によって定義されます。つまり、同じストレスがあっても、ストレスに敏感な人は心のバランスを崩しやすく、様々な不調を引き起こしやすい一方で、ストレスに対処する方法を身に着けている人は心のバランスを崩しにくく、心や体への影響も少ないと考えられます。
そのため、ストレスの軽減や適切なストレス管理方法を学び、実践することは、統合失調症を含む精神疾患の予防に役立つと考えられます。
統合失調症の原因
統合失調症の原因は未だに特定できていませんが、ドーパミンなど、脳内で情報を伝える神経伝達物質のバランスが乱れることが一因だと考えられています。また、過度なストレスを受けることも関わっていると言われています。遺伝子も一因だと考えられていますが、数多くの要因が重なって発症すると言われています。
統合失調症の症状
統合失調症を発症すると、「陽性症状群」「陰性症状群」「感情症状群」「認知機能症状群」などの症状が現れ、対人関係や社会生活の維持に障害を認めることがあります。
陽性症状群
- 現実には存在しない対象が聞こえたり見えたりする(幻覚)
- 現実には起きていないことが起きているように感じる(妄想)
- 自分と関係のない物事でも自分と関わっていると思う(関係妄想)
- 誰かに見られている、監視されていると思う(注察妄想)
- 考えや気持ちがうまくまとまらない(思考障害)
など
陰性症状群
- やる気が低下する(意欲低下症状)
- 物事への関心がなくなる(感情鈍麻症状)
- 社会的引きこもり
- 会話の減少
など
感情症状群
- 抑うつ
- 不安
- 緊張
- 情動不安定
など
認知機能症状群
- 失見当織
- 注意力、判断力の低下
- 意志の障害
など
統合失調症の治療
周囲からの刺激に過敏になり症状が目立つ急性期などには、必要のない刺激を受けずに治療に集中し、しっかりと睡眠を取ることが大切です。この理由により外来治療だけでなく入院治療を医師がお勧めすることもあります。
薬物療法
幻覚や妄想などの症状を和らげる目的で、脳内で情報を伝える神経伝達物質のバランスを調整するお薬を使います。また、患者様の状態に応じて、眠りを改善するお薬、気分の落ち込みや不安を改善させるお薬などを使います。
統合失調症の患者様はお薬を中断すると再発する場合があり、何度も再発するとより症状がひどくなって治療しづらくなると考えられています。お薬には再発を防ぐ効果もあるため、継続してお薬を飲むことが重要です。症状が改善したとしても自己判断でお薬を中断することなく、お薬の減量や中断などは、医師としっかり話し合ってからにしましょう。
お薬の副作用
落ち着きがなくなる、手足が震える、体が硬くなったように感じる、などの症状が現れる場合があります。
その他に、便秘や口渇感を感じる場合も多いです。以上のような症状はお薬の副作用の可能性があるため、少しでも異常を自覚されたらご相談ください。